レンズ・画角と遠近感、撮影距離の話

レンズには焦点距離で広角・標準・望遠の3種類にわかれる。
それらの特徴の理解し、どう使っていけるかを考えてみる・・・・・・・・

1.レン特徴と界深度の性質

2.同一撮影距離での撮影

3.同一撮影倍率での撮影

4.同一焦点距離・同一撮影距離・同一撮影倍率での撮影 −望遠の場合

5.同一焦点距離・同一撮影距離・同一撮影倍率での撮影 −広角の場合

6.同一絞での撮影






























1.レンズの特徴と被写界深度の性質
 @広角レンズ
   ・20mm〜30mmぐらいのレンズのことをいう。
   ・同一の撮影距離においては、他の2つのレンズと比較して広い範囲を撮影できる。
   ・他の2つに比べて、遠近感が強調される
   ・被写界深度が深い。

 A標準レンズ
   ・50mmぐらいのレンズのこと。
   ・撮影範囲が人間の視覚に近い。
   ・遠近感も他の2つべて自然である。

 B望遠レンズ
   ・80mm〜120mmぐらいのレンズのことをいう。
   ・同一の撮影距離においては、他の2つに比べて撮影できる範囲が狭い
   ・遠近感は、他に比べて圧縮されている。
   ・被写界深度は浅い。

   
 ・・・・上の説明で書いた「被写界深度」とは?
   ・写真の撮影を行ったときに、ある距離にピントを合わせた距離の近い部分と
   遠い部分がピントがあったように見える範囲のこと。(ホントをいえば原理上は
   起こるはずがないものだったり)


次からこれらの特徴がわかるように例をあげてみます。

→「2.同一撮影距離の撮影」へいってみよう。































2.同一撮影距離での撮影

 ・同じ場所から望遠レンズと広角レンズでを撮影してみた。(オイラの場合は木)
 

 ↓望遠レンズ(焦点距離:105mm、シャッター速度:1/500秒、絞値:F8)




 ↓広角レンズ(焦点距離:28mm、シャッター速度:1/1500秒、絞値:F8)




  ・・・・2つを見比べてみると
  
  @画像の大きさ(被写体の大きさ)は、望遠レンズのほうが大きい。
  →焦点距離の長いほうが大きくなることがわかる。
  
  A遠近感は両方とも一緒である。
  →なぜかというと
   
    絵のような例であげるがむしろわからないか・・・)、
     「大きさが変わっても、比率的には変わらないため」である。

  B撮影範囲は、写真を見てわかるとおり広角レンズのほうが広い



「3.同一撮影倍率での撮影」にいってみましょう→


























3.同一撮影倍率での撮影
  ・「2」のときと同じ被写体を使って、被写体の大きさを一定にして望遠レンズ・
  広角レンズで撮影を行った。


  ↓望遠レンズ(焦点距離:105mm、シャッター速度:1/500秒、絞値:F8)

 


  ↓広角レンズ(焦点距離:28mm、シャッター速度:1/750秒、絞値:F8)

 


   ・・・2つを見比べてみると、
  
  @同じ大きさに被写体を撮影する場合は、
   長点距離のレンズ(これでいうなら望遠レンズ)のほうが撮影距離が大きい
   →なら広角レンズのほうが撮影範囲が広いのためである。



・・・2と3をつかってみて、ここで応用。
  ・もっとも遠近感をだすにはどうすればいいのか?
   最短撮影距離で最短焦点レンズ(広角レンズ)で撮影をする。
  
    ・・・こう考えると、撮影距離は重要だなぁ。


それじゃあ、
「4.同一焦点距離・同一撮影距離・同一撮影倍率での撮影−望遠の場合」へB
































4.同一焦点距離・同一撮影距離・同一撮影倍率での撮影−望遠の場合
  ・人物のバストアップの写真を望遠レンズで焦点距離・撮影距離・撮影倍率を
  変えずに絞値だけを変えて撮影を行った。


  ↓望遠レンズ(焦点距離:105mm、シ度:1/2000秒、絞値:F4.5)

 


  ↓望遠レンズ(焦点距離:105mm、シャッター速度:1/750秒、絞値:F8)

 


  ↓望遠レンズ(焦点距離:105mm、シャッター速度:1/60秒、絞値:F27)

 


・つを見比べてわかること。
   >    @絞値が大きいほうが、被写界深度が大きい
   →F4.5 < F8 < F27  ・・・になる

   Aということはボケ味をだすには、絞値が小さいほう大きくなることがわかる。



では次、
「5.同一焦点距離・同一撮影距離・同一撮影倍−広角の場合」へ



































5.同一焦点距離・同一撮影距離・同一撮影倍率での撮影−広角の場合
  ・人物のバストアップの写真を広角レンズで焦点距離・撮影距離・撮影倍率を
  変えずに絞値だけを変えて撮影を行った。


   ↓広角レンズ(焦点距離:28mm、シャッター速度:1/4000秒、絞値:F4.5)

 


  ↓広角レンズ(焦点距離:28mm、シャッター速度:1/1500秒、絞値:F8)

 


  ↓広角レンズ(焦点距離:28mm、シャッター速度:1/180秒、絞値:F22)

 



  ・・・・3つを見比べてわかること。
 
  @絞値の大きいほうが、被写界深度が大きい。

  A背景のボケ味は絞値の小さいほうが大きい。

     ・・・と「4」と同じ結果がでました。


そこで、次に「6.同一絞での撮影」へ行ってみましょう→




































6.同一絞での撮影
  ・「4」・「5」の結果が同じだったので、上の写真を使って望遠レンズ・広角レンズの
  同絞値の場合で、見比べてみる。


 ・写真は

 「4.同一焦点距離・同一撮影距離・同一撮影倍率での撮影−望遠の場合」

 「5.同一焦点距離・同一撮影距離・同一撮影倍率での撮影−広角の場合」
 
 の写真を見ます。



  ・見比べた結果、どうだったかというと・・・
  @望遠レンズ、広角レンズ、被写界深度が大きいのは?
  →広角レンズのほうが大きい

  A背景が最もはっきりしているのものは?
  →広角レンズで絞値が最も大きいもの。(ここではF22やつ)

  B被写界深度を浅くして撮るには?
  →望遠レンズ絞値開放(今回のならF4.5のやつ)で最短撮影距離で撮影する



とまあ、こんな感じで
「レンズ・画角と遠近感、撮影距離の話」は終了っす。


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